君が想うよりも―― 〜ヒロインside〜
初めは誰が傍にいてくれるのだろう、と思いました。
ですが、気配から普通の人ではないことはすぐにわかりました。
でも……私は恐ろしいなどとはちっとも思いませんでしたわ――。
とても優しいこの気配のおかげで、張りつめていた心が少し楽になりましたの――。
こんなにも優しい気を放っている方はどんな方なのでしょうか?
気になった私は、目を開いて気配のするほうを見つめました。
そこにいらっしゃったのは、変わった格好をした殿方でした――。
私はとても驚きました。
まさか傍についていてくださっている方が殿方だったなんて……。
服装や髪の色は他の方々とは違いますけれど……。
それさえ除けば普通の殿方と変わりはありません。
何も言わずに傍についていてくださるこの方の名が気になった私は思いきって尋ねてみました。
あなたは……誰?
本当に小さな声だったのに、あの方にはちゃんと届いていたようで……。
少し驚いたような顔をされた後、答えてくださいましたわ。
十二神将が一人、六合――。
教えてくださったことがとても嬉しくて――。
私も自分の名をお教えいたしました。
この方ともっとお話してみたいと思いまして、いろいろと尋ねてみたのですが……。
お話するのが苦手なのでしょうか?
あまりはっきりとは口にしてくださいませんでしたの。
でも……その方の瞳を見たら――。
何となくですけれど、ちゃんと答えてくださっているのだと……。
もうしゃべるな。体に障る。
もっとお話したかったのですけれど、あの方に止められてしまいまして……。
残念でしたけれど、大人しく私は横になりました。
それでもあの方はそこから動こうとはなさいませんでした。
どうやらずっと傍についていてくださるようです。
そのことに私は嬉しくなって、静かに目を閉じたのです。
目を閉じても漂ってくる優しい気に、心地よさを感じました。
口数は少なかったですけれど……。
私を気遣ってくださる――。
とても、優しい人――。
この方の傍はとても心地よくて……。
もうすぐお別れだと思うと……。
とても悲しくなりました――。
ずっと傍にいて欲しい――。
私から離れないで欲しい……。
でも、これは……。
私が子供のようにわがままを言っているだけですわね?
もし……。
許されるのでしたら……。
私をあなたの傍にいさせてください……。
大切なあなたの傍に――。
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これは本編・長編「優しい瞳」の第1話にあたる、1 出会いのときのおまけ話です。
おまけ話というより永(ヒロイン)の独白または詩もどき(?)とお考えください。
初めて二人が出会った時、永は六合のことをこんなふうに想っていました。
とわかっていただければ……。
六合と永(ヒロイン)の独白または詩もどき(?)。
どちらもご覧になった皆様には、おわかりいただけましたでしょうか?
二人がお互いに相手のことをどれだけ想っているのか。
お互いに相手を必要としている。
ということをわかっていただけると嬉しいです。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
これからも二人のことを温かい目で見守ってやってください。
2005.8.12 「彩月華」管理人 水原 琳
*闘将同盟様の企画参加作品
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