ドリーム小説
君が想うよりも―― 〜六合(彩W)side〜
君が想うよりも―― 〜六合(彩W)side〜
初めてお前を見たときは、どこにでもいる貴族の姫だとしか思わなかった……。
ただ……その姿は儚げで、触れれば消えてしまうのではないか――。
そう心配せずにはいられない雰囲気があった。
それよりも……。
自分が守ってやらなければならない気がした――。
床に臥しているお前に、俺はただ傍についていてやることしかできなかった。
だが……神将である俺が見えない貴族の姫にしてやれることなどない――。
こうして傍についてやること以外にできない……。
そう思っていた時だ。
ふとお前がこちらを見つめてきた――。
一瞬驚いたが、隠形をしている自分の姿が見えているはずないと決めつけてそのままでいた。
だが――。
あなたは……誰?
聞き逃してしまいそうな小さな声だったが、確かにお前はそう尋ねてきた。
俺は驚いたと同時に嬉しくなった。
お前は俺を見ても怖がることもなく、目線を合わせていてくれた。
十二神将が一人、六合――。
俺が答えると、お前はかすかに微笑んで名を教えてくれた。
名を教えてもらったものの、俺はどう対応したらいいのか正直困った。
何も答えずにいることなど気にせずに、俺に話しかけてくれた――。
だが、苦しいのか言葉がとぎれ、とぎれになる。
その痛々しい姿に俺は耐え切れなかった……。
もうしゃべるな。体に障る。
気づいたらそう口にしていた。
ごめん……なさい……。
ぽつり、と告げた後、静かに目を閉じた。
それには知らずに安堵のため息が出た。
思っていたよりも俺は、お前が心配だったらしい――。
眠るお前の姿を見て、愛おしさが込み上げてきた――。
神将である俺に何の警戒もなく話しかけてくるなど……。
大概の者は恐れをなして逃げていくのが普通であるのに。
それなのに……。
お前は俺に笑顔さえも見せてくれた――。
このような人に出会ったのは……。
何年ぶりか――。
おもしろい――。
頬が緩むのを隠せずにはいられなかった。
これからはずっと俺が傍にいて、お前を守る――。
どんなことがあろうとも離れない。
いや、放せない――。
、ずっと傍にいて欲しい……。
大切な愛する人へ――。
――――――――――――――――――――――――――――
これは本編・長編「優しい瞳」の第1話にあたる、1 出会いのときのおまけ話です。
おまけ話というより六合の独白または詩もどき(?)とお考えください。
初めて二人が出会った時、六合がをどんなふうに想っていたのか。
これで本編より詳しくおわかりになるかと思います。
余計にわかりずらかったら、ごめんなさい。
ただ六合は本当にのことを大切に想っている。
ということさえわかっていただければとても嬉しいです。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
2005.8.12 「彩月華」管理人 水原 琳
*闘将同盟様の企画参加作品
――――――――――――――――――――――――――――